下町ロケット 『バリ』、『ミクロン』など製造業ワード登場

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日曜夜9時から放送されている下町ロケットを見ています。

東京・蒲田の小さな企業が独自の技術と働く人たち描いたドラマ、原作は読んでいませが、とても楽しい。何が楽しいか、まず我々中小製造業を題材によくぞしてくれた点が嬉しいです。阿部寛さんが演じる社長さんの会社は数百名で開発部門を苦しいながらに設置させ社内で反対意見があるにもかかわらず、信念で続けている優秀な企業です。

第三話では三菱重工(笑)の吉川晃司が訪問し開発現場を確認するシーンがありました。

マシニングと手加工での接地面の精度(粗さ)やドリルで手加工にて面取りを行っている際のバリに関して『人が作業した方がいろいろ分かるんです』みたいなセリフがあったと思います。見ていてとてもうれしくなりました。そうそう、加工機の精度より、手仕上げの方が結果的に良いことが多い。これは現実の世界でもそうです。金型製作、精密板金など『現場』にはいつも『人の手』が必要なのです。

ベースは機械加工⇒手仕上げ。これにつきる。仕上げとは『各工程の最後にその製品をより良く、『上げる』ことを言います。経験が浅い人がさわると『下げる』ことがある、これも現実。

また、加工機の公差は5ミクロン以下というのは見たことが無い、それも当たり前ですが。

加工機のフレームは分厚い鉄で出来ている事が多いです。工場の室温が常に20度と一定ならいいですが、下町の工場、夏など朝は30度近くあり、エアコンを入れ数分経ってからやっと27度、真冬は外気と同じくらいまで下がる。鉄への温度変化だけでも1ミクロンを公称公差に出来るものなど世の中にはないと思います。(あったらごめんなさい)

油圧制御では油圧の温度、電圧は常に不安定。それは製品の完成度を大き狂わせる。(10ミクロン単位で起こりえると思います)だからこそ、万能に対応する『人の手作業』が一番重要なのです。

このブログの内容、分かってもらえたら嬉しいです。