2015国際ロボット展 アーク溶接金属3Dプリンタ Value Arc MA5000-S1

2015国際ロボット展にて武蔵工業(株)アーク溶接金属3Dプリンタ Value Arc MA5000-S1のデモを見てきました。

東京農業大学との共同研究にて開発を行い、加工機の価格を抑えたハイスペック金属3Dプリンターとは

一味違うものでした。まず目を引くのが出来上がった製品サンプルの力強さ。

これはアーク溶接により造形されているので当たり前ですが、現在リリースされている従来型とは全く違ったものです。

材料を溶接ワイヤを使っている事で製品単価を低く抑えられるポイントでもあります、もちろん炭酸ガスも使っていました。

https://www.mutoh.co.jp/products/3d/ark/index.html

サンプル写真でもあるように溶融した材料の最低幅(約3~5ミリ程度)が最低板厚になりそれ以上は設計次第といったところ。

展示品に60角程度の塊を作りこみ、その表面を5ミリ程度研磨しているサンプル展示がありました。

中は見事に塊になっており、ススなど一切なし。あれを人間が手作業で作るとなると相当大変だなっと感じました。

金属3Dプリンタの可能性は金属加工業界でも関心は高いのですが、加工機・製品単価とも高額であり「それでしか出来ないモノ」

限定になってしまって、機構設計を行っている方達の設計上の一つにまだなっていない現実があります。ですが、こういった低価格の加工機の

出現とそれを利用しようとする技術者の流れはとても早く、また、従来の切削・成形で作られていた製品より優れた設計の製品が生まれてくる事も

大きな期待があります。

 

説明して下さった専務さんは「この加工機の進化の方向は未知数」「まだまだ改良点は多い」とその可能性の高さと反面、謙虚な姿勢がとても

好印象でした。