これからヤバイ世界経済 完読 

三橋貴明・渡辺哲也著 『これからヤバイ世界経済』 2016年を読み解く5つのポイント ビジネス社 

二度ほど読み込み、手元に置いておきたい一冊になりました。

1.ゼロ成長に向かう中国 2.大量難民で溶融化するユーロ権 3.大構造改革でさらにデフレ化する日本 4.前例踏襲で破滅の道を進む日本 5.利上げに走るアメリカと途上国化する先進国 と5部構成になっています。

対話形式なのでテンポよく読み進めることができます、その最終章で触れている言葉がありました。

『ルサンチマン』・・・恨み(の念)。ニーチェの用語では、強者に対し仕返しを欲して鬱結(うっけつ)した、弱者の心。 現在のグローバリズムが主となる世界、もちろん日本も渦中にいますが民衆の中にこの言葉の心が育っているとの警鐘があります。これが元に選挙ではポピュリズムを理解した候補者が圧倒的に人気になります、小泉純一郎、橋下徹。かつてのナチスが生まれた背景と似ている部分もあると述べられています。その他気になった点ですが、

★中国人がなぜ日本で不動産を購入出来るのか?地下銀行の存在

☆世界で最大の先進国である日本。アメリカは連邦合衆国である、州ごとに法律が違う。

★外国人の留学生に対しての永住許可条件緩和。毎月11万円から20万円の奨学金が出ていて、国費留学で8500人、私費留学で17万人。なぜかといえば少子化で経営難になっている大学を支援するため。

★TPPによる農協グループの崩壊が迫っている点。 銀行免許を持つ金融機関でありながら金融庁ではなく農林水産庁所管。TPPの一番の問題点は情報公開されていない点。国民が契約書の内容を確認出来ない条約になっててさらに後戻りが出来ないラチェット条項が含まれている可能性が高いこと。

☆グローバリズムと訣別できるかが最大の問題、でも、おそらく出来ないであろう。

情報の読み取り能力の5原則として『定義する』 『細分化する』 『比較する』 『推移を見る』 『関連性を見る』

この国は既に多くの外国人が帰化し国政にまで食い込んでいる、2600年続いている国の危機的状態であるが次の選挙の結果によってはいよいよ『改憲』にまで行き着く可能性があり、戦後の方向転換の大切な時が来ている。

問題点も多くある、安倍政権が進めているグローバル化、特に国内での外国人労働者などの緩めている事が、存続の危機とまでは言わないが内部から崩れ落ちる可能性が強くなると私は思う。経済界が言う人手不足は単に安く使える奴隷が欲しいだけであり、賃金を出せば働く日本人はいる。規制の手綱を一度緩めてしまうと国内に入り込み、地下に潜り込み把握出来なくなってしまう。