グローバリズムという利益追求社会、終わりの始まり。

渡辺哲也・三橋貴明著作の『これからヤバイ世界経済』(ビジネス社出版)のなかで両氏がこう述べています。http://www.business-sha.co.jp/2015/12/%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%A4%E3%83%90%E3%82%A4%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%8C%E6%B8%88/

 

中国天津で起きた爆発事故、これは「中国人がルールを守らない」からである為、「なぜ守らないのか?」それは利益が減るからである。利益が減って損をするから危険であっても突き進んでしまう。これはグローバリズムでも一緒である。利益を最大化することが最大の価値観である。

東インド会社の行った事はイギリス軍が占領したマレーシアに上陸し田畑や自然林を伐採しブラジルから持ってきたゴムの木を植えます。働くのはマレー人ではなくインドから何十万人と連れてきたインド人労働者、彼らが作ったゴムはアメリカのデトロイトに運ばれタイヤのゴムになる。もしも天候不順でマレーシアで作物が穫れなくなってしまったらどうなるのか、それはマレー人が餓死をするだけ。なぜなら本来食料を生産する為の土地に全部ゴムを植えてしまったからです。つまりかれらはその国の食料自給の為の農業を奪い商業農業に強制的に転換させるのです。これによって国民が飢える状況になったのがマレーシア、インドネシア、インド、ミャンマーで同様のことが起こった。これが東インド会社であり現在のグローバル企業のやっていることです。かれらは国を壊すのです。このビジネスモデルは現在でも続いている。いわゆる農業プランテーションから工業プランテーションへ変化しただけの話。

グローバリズムの終焉はサブプライム問題にてアメリカのグローバル金融機関が壊れ次にリーマン・ショックで欧州のグローバル金融機関が崩れていった。2つとも東インド会社で植民地支配をしていた企業である。HSBC(香港上海銀行)、スタンダードチャータード銀行も母体は東インド会社である。こういう企業が新興国に投資をして配当と金利で利益を吸い上げる仕組み、これが農業プランテーションのモデル。だが吸い上げていた金融機関が壊れ吸い上げが不可能になってしまった。これは新興国が儲かり先進国が儲からないという構造ができた。その象徴がG7からG20へ変化したこっと。グローバリズムの終わりの始まり。グローバリズムが壊れるきっかけは株価と実態経済の乖離、株価の上昇は金融緩和に依存している、ついでに、各国ともに実態経済を伸ばす施策を取らなかった。日本は緊縮財政をやりながら金融緩和だけ行っている。金が余り株式市場に流れている、回ることは自然だがそのお金が適切な投資に使われていない、その理由は総需要に対して合っていないからである。