寺島実郎「アベノミクス決定的な弱点」

寺島実郎 『アベノミクス決定的な弱点』

外国人投資家が今後どう動くかわからない、ある種の不安定性を内包しているため日本の資金を使って日本株を支える政策をおこなっている。株価が高いから景気がよくなっている、景気が良くなっているからアベノミスクは評価をうけている、つまり、そのイメージの中で株価が高いからアベノミクスは成功しているイメージがある。

なんとしてでも株式市場だけでも維持したいという心理が公的年金を注入してまで株価を支える構造になっている。

ところがそれは禁じ手であり、危険な構造をはらんでいる。公的資金を意図的に『株』へ投入することが。

国民の将来の生活を支えるインフラやプロジェクトへ公的資金を使うならともかく、『株』は、『市場』は残酷であり、乱高下する。そのリスクを公的資金が使われている事はいかがなものかという議論は必ず起こる。しかも日本の実体経済2012年9000円台、今は19000円である。(2015年11月)株価が倍になるほど実質経済は良くなっているのか?恩恵を被っている人がいることは確かではあるが、逆にそれが格差をよび、格差と貧困にまでつながっているとも言える。実態経済、去年の数字実質GDP2014年はゼロ成長、正確には-0.03、いわばマイナス成長である。

格差と貧困

2013年まではサラリーマン家計(勤労者家計)の可処分所得収入(給料から年金、税金、社会保険を引いた給料として使えるお金)は2000年月額平均47.3万円、2013年42.6万円。4.7万円月額下がっている。年額60万円程度下がっている。日本人は貧乏になった。2000~2013年、全世帯で月額2.7万円消費が減っているが増えたもの、自動車関係費、生活の為の車の費用が増えた。子供の送り迎えや介護など生活の為の車である。また、通信費が増えた。家族全員が所有する為であったり。健康医療関係、サプリメントなど命に関わるお金は増えている。13年間で減ったものは小遣い、交際費、外食、お酒、教育費などアクティブでは無くなった。加えて学びの費用が減った。書籍、教養娯楽、授業料、親からの仕送りなど結果、学びの力が衰えた。この動きが日本の空気に影響している、学ばなくなり積極的に行動かなくなった。外の動きに目を向けず、内向きの日本などと言われる空気に確実に結びついていると感じる

 

 

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