起業 独立

独立・起業を促す

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以前アパレルで販売員を数年経験した男性が精密板金業を選び必死で勉強していた方と話をしました。 『タレパンを覚えて、金型交換をもっと早く出来るようになって。。。』 彼の目は輝いていました。 私も嬉しくなって 『抜き工程を習得したら、是非曲げ工程へ』 と話をしました。 私が居た精密板金業界は製造工程だけでも CAD→抜き→中加工→曲げ→組立(スポット、溶接)と最低でも6工程前後のそれぞれの 仕事をマスターしないと一人前にはなれません。少なくとも5~6年はかかる事になります。 まして、そこそこ規模がある会社では単一工程にのみ従事させている企業もすくなくありません。

ある会社の社長はこんな事を言っていました。 『いろいろ出来るようになると辞めちゃうんだよな』 『だから頭まわるのはいろいろやらせない』 こんな事を言っていました。 現にその会社で仕事のできる社員さんは製造だけではなく取引先との打合せや外注さんへの 発注・購買業務も行うようになり、最後には癒着めいた事をしてしまい去っていきました。

工場経営者様へ 是非、若い希望あふれる技術者へ独立・起業を促して欲しいと思います。 今、経営を行っている方が一代目か二代目かはわかりませんが、 目をかけて育て、送り出し、応援してあげて欲しいと思います。 それが結果的に巡り巡って元居た会社、業界全体への発展につながるはずです。 暖簾分けした会社を大半の起業家は裏切らないからです。 地産地消という流れは変わらないと思いますが、 より優れた品質と価格を持ち合わせる日本の企業に終わりはありません。