チタノミックス研究会講演会 『チタン基形状記憶合金の基礎から最近の展開』

2015年12月14日(月)チタノミックス研究会講演会 『チタン基形状記憶合金の基礎から最近の展開』が開催されました。

講師は東京工業大学 精密工学研究所 教授 細田秀樹先生 http://www.mater.pi.titech.ac.jp/  

コーディネーター 東北大学 金属材料研究所 教授 新家光雄先生 http://biomat.imr.tohoku.ac.jp/

唯一の実用形状記憶合金であるTi-Ni合金は航空・宇宙関係から脳動脈瘤治療などの先端医療機器、新幹線や携帯電話などの日常生活品にまで幅広く用いられている。さらに形状記憶合金は、力学的エネルギーを相変態で蓄積したりマルテンサイトバリアント再配列中にエネルギーを配出したりするため防振性が良く、ダンピング材料としても開発が進められている。また、マイクロアクチュエータの駆動素子としても開発が進んでいる。形状記憶合金の性質については、形状回復応力と形状回復歪みが重要な因子であるが、さらに延性、最大引張応力、降伏応力、加工性、耐疲労性などの機械的特性も重要な因子であるために、構造材料としての特性と機能材料としての特性の両方が要求される材料である点が大変ユニークである。

いきなり難しいですが、基礎知識が少なかった私が一番興味をもったのは形状記憶合金のアクチュエータの駆動素子としての可能性でした。熱、電圧、磁場をエネルギーとするものです。動画を用意して下さっていて、滑車を回る姿は可能性を高く感じました。細田教授のサイト横に動画があります。『最先端・次世代」形状記憶合金の熱エンジン(動画はNi-Ti合金製)』

現在、ステント開発を行なっていて近い将来には製品化が可能になるのではとのお話でした。詳細については研究会講演会ということであまり全てをお伝えは出来ませんが、豊橋と少し距離はありますが、是非、チタノミックス研究会へご参加下さい。